一番茶・二番茶・三番茶の違いとは?
緑茶には、収穫時期によって一番茶、二番茶、三番茶という区分があります。
冬を越してから1度目に生えた新芽を摘んだのが 一番茶で、それ以降に生えた新芽は二番茶、三番茶と続きます。
それぞれの特徴や味わいの違いについて詳しく見ていきましょう。
一番茶
一番茶は、その年の最初に摘まれる新芽で、通常4月下旬から5月上旬に収穫されます。新茶とも言われ、毎年春の時期にはさまざまなお茶屋さんが売り出しを行います。
- ✔ 最も高品質で香り高い
- ✔ アミノ酸含有量が多く、旨味が強い
- ✔ 渋みが少なく、まろやかな味わい
- ✔ テアニンが多く、リラックス効果が高い
一番茶の魅力は、なんと言ってもその香りと旨味や甘味にあります。
若い新芽から作られるため、爽やかな春の息吹を感じられるお茶です。
最初の一口で広がる甘みと旨味のハーモニーは、日本の茶文化の神髄とも言えるでしょう。
特に高級な玉露や碾茶は、一番茶の新芽から作られることが多く、お茶会やギフトなどで重宝されています。
二番茶
二番茶は、一番茶の収穫後に成長した新芽で、一番茶摘採から約45日程度経ってから収穫され、通常は6月頃に収穫されます。
- ✔ 一番茶に比べてやや渋みが強い
- ✔ 香りは控えめだが、しっかりとした味わい
- ✔ 価格が手頃で日常的に楽しめる
- ✔ カテキン含有量が一番茶より多い
- ✔ 収穫量が一番茶より多い
- ✔ 水出しでも美味しく楽しめる
二番茶の魅力は、その安定感のある味わいと使い勝手の良さです。一番茶ほどの繊細さはないものの、程よい渋みとコクがあり、食事との相性も抜群。暑くなり始める季節に収穫されるため、さっぱりとした後味は夏の訪れを感じさせてくれます。急須でいれても、水出しにしても、それぞれの魅力を存分に引き出せる懐の深いお茶です。普段使いのお茶として愛されている理由は、この万能性にあるのかもしれません。
三番茶
三番茶は、夏の終わり頃(7月〜8月)に収穫される茶葉です。
✔ 渋みと苦みが強め
- ✔ 香りは比較的弱い
- ✔ 番茶やほうじ茶の原料として使用されることが多い
- ✔ カテキン含有量が多い
- ✔ 葉が厚く、茶葉も大きめ
- ✔ 加工方法により様々な味わいを楽しめる
三番茶の魅力は、その力強さと変幻自在な特徴にあります。夏の強い日差しを浴びて育った茶葉は、渋みと苦みが強いです。焙煎することでほうじ茶になると、苦みが消え、香ばしい風味が生まれます。また、番茶として長時間蒸すことで、まろやかな味わいに変化します。このように、三番茶は加工方法次第で異なる表情を見せてくれる、懐の深いお茶なのです。
まとめ
茶葉の収穫時期によって、味や香り、価格帯が大きく異なります。一番茶は最高品質で特別な時に、二番茶は日常使いに、三番茶は番茶やほうじ茶として、それぞれの特徴を活かした楽しみ方ができます。
また、それぞれのお茶には独自の特徴があります:
- 🍵 一番茶:最高級の味わいと香りを求める方に
- 🍵 二番茶:バランスの取れた味わいを日常的に楽しみたい方に
- 🍵 三番茶:様々な加工茶を楽しみたい方に
季節ごとの茶葉の特徴を知ることで、より深くお茶を楽しむことができます。自分の好みや用途に合わせて、それぞれの茶葉の特徴を活かした飲み方を探してみてはいかがでしょうか。
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