かぶせ茶と煎茶の違いを徹底解説! おいしさの決め手は?
1. かぶせ茶と煎茶の基本的な違い
日本茶には大きく分けて3種類あり、その中でも特に人気が高いのがかぶせ茶と煎茶です。これらは製造方法の違いから生まれた、まさに対極の2つのタイプの日本茶といえます。
かぶせ茶
茶畑に遮光装置を設置し、約1週間ほど茶葉を日光から遮断して育てる製法。光合成が抑えられることで、旨味成分であるテアニンが増え、渋み成分のカテキンが減少する。
深蒸し製法と合わせて行うことで、コクのある優雅な香りと滑らかな口当たりに仕上がる。
煎茶
摘み取った茶葉を直火で素早く蒸し上げる製法。酵素活性を失わせることで青々とした鮮烈な香りと、すっきりとした飲み口を生み出す。
最も一般的な日本茶で、日常的にお茶を楽しむのに適している。
2. 製造方法の違いが生む味わいの特徴
かぶせ茶と煎茶では、それぞれの特徴的な味わいと香りが生み出されます。これは主に、茶葉の成分バランスの違いに起因しています。
かぶせ茶の特徴
- コクのある深い香り
- 旨味が豊か
- 渋みが控えめ
- まろやかな口当たり
煎茶の特徴
- 鮮烈な青臭い香り
- 渋みと苦みが強め
- スッキリとした飲み口
- 爽快な後味
つまり、かぶせ茶は深い味わいと香りが特徴的で、煎茶は軽快な飲み口と清涼感のある風味がポイントとなるのです。
日光を遮断することで、かぶせ茶はテアニンが増えカテキンが減少しますが、煎茶はその逆の成分バランスとなります。このような違いが、両者の味わいの決め手となっています。
3. おいしく飲むためのポイント
かぶせ茶と煎茶は、それぞれ適した淹れ方やおいしく楽しむための方法が異なります。ここでは、両者の特性に合わせた飲み方のコツをご紹介します。
かぶせ茶
- やや低めの温度(70-75℃)で抽出
- 茶葉の量は1人3-4g程度
- 蒸らし時間は1分程度
- 2煎目以降は温度を上げてもOK
煎茶
- 一般的な熱湯(95-100℃)で抽出
- 茶葉の量は1人2-3g程度
- 蒸らし時間は30秒~1分程度
- 2煎目以降は淹れ直さずに楽しむ
このように、それぞれの特性に合わせて適切な温度設定と茶葉量、蒸らし時間を意識することで、かぶせ茶も煎茶も最高の状態で楽しめるのです。
4. 好みに合った茶葉の選び方
かぶせ茶と煎茶の違いを理解したうえで、自分の好みに合った茶葉を選ぶことが大切です。
かぶせ茶向け
まろやかで深みのある味わいを好む人におすすめ。コクのある香りとコクを楽しみたい時に適している。
煎茶向け
すっきりとした爽快な飲み口を求める人に向いている。日常的に気軽にお茶を楽しみたい時におすすめ。
もちろん、両者を組み合わせて楽しむのも良いでしょう。お気に入りの一品を見つけるまで、様々な銘柄やグレードのかぶせ茶と煎茶を試してみるのがおすすめです。
お茶の好みは人それぞれ
かぶせ茶と煎茶では、製造過程の違いから生まれる味わいの特徴が大きく異なります。ですが、自分の好みに合うお茶を見つけるのが何より重要です。自分に合う一品に出会えるよう、幅広く試してみることをおすすめします。
5. まとめ
かぶせ茶と煎茶の主な違いは以下の通りです:
- かぶせ茶は遮光栽培により旨味が増し、渋みが抑えられる
- 煎茶は酵素活性を失わせることで、爽快な香りと飲み口が特徴
- かぶせ茶はコクのある深い味わい、煎茶はスッキリとした飲み口
- それぞれの特性に合わせた最適な淹れ方がある
どちらのお茶も日本茶の代表格として人気がありますが、好みは十人十色。自分に合った茶葉を見つけることが何より大切です。
煎茶かぶせ茶、あるいは両方を楽しみ比べることで、自分好みのお茶を楽しんでくださいね
伊藤藤太郎商店 公式
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